かねてから続くビジネススタイルのカジュアル化に加え、新しい生活様式の浸透で仕事とプライベートのシームレス化が進む今。ファッションも、オンとオフの垣根を超えたスタイルへのシフトが進んでいますが、それに伴ってバッグのトレンドにも変化が生まれています。グレンロイヤルで人気が高まっているのは、ブライドルレザーを一枚仕立てにしたビッグトートバッグ。シンプルなスクエア型ゆえスーツからデニムスタイルまで様々なコーディネートと好相性で、ブライドルレザーの醍醐味であるエイジングの魅力もたっぷりと味わうことができます。加えて、ロングコートやオーバーサイズシルエットなど、洋服が全体的にゆったりとしたものに変化している今、バッグも従来より大きなものがバランスよく見えるという背景も人気の要因となっています。そんな注目作の魅力を掘り下げてご紹介致します。
いくつかのサイズで展開しているグレンロイヤルのブライドルレザートートバッグですが、こちらは縦39×横43×マチ11㎝という最も大きなサイズ。ブランドの象徴的素材であるブライドルレザーをたっぷりと使い、裏地のない一枚仕立てでシンプルに仕立てているのが特徴です。長く使っても飽きがこず、レザーのエイジングによって魅力的な表情に変化していくのが人気の理由。加えて、最小限のパーツで構成されているため、大きさのわりに軽いところも好評です。新品の状態では、写真のように白いブルーム(ブライドルレザーの蜜ロウが表面に浮き出たもの)で覆われていますが、ブラッシングで簡単に落とすことができ、使い込むことで飴のようなツヤが生まれてきます。ハンドルは肩がけも手持ちもできる長さに調節されているため、服装や荷物によって持ち方を変えられるのも便利なポイントです。
ビッグトートバッグひとつで、多くのものが収納可能。PCとタブレットを同時に入れてもまだまだ余裕たっぷりで、マフラーやニットなど出先で脱いだものも無理なく入ります。マチがしっかりあるため、カメラのように厚みがあるものもOK。荷物が少ない方なら、1泊程度の旅行にも対応します。
ボディ・ハンドルともにブライドルレザーを使用していますが、ハンドルには手の油分が馴染んでいくためボディとは違ったエイジングが進んでいきます。金具を使わず、ステッチで繋げた素朴な仕立てですが、ハンドルが細く仕上げられているためラギッドに見えすぎないところもポイント。
全体的にはシンプルな構造ですが、よく見ると細部には凝ったディテールも。例えばマチの部分では、フロントとサイドを直接縫い合わせず、細い帯状の革を挟んでいます。英国のバッグ作りにおける伝統的な手法です。
内側には、財布や携帯電話など頻繁に取り出すものを収納するのに便利なポケットが。ちなみにポケットの素材もブライドルレザーを使用しています。見えない部分は素材を切り替えるバッグも多いなか、グレンロイヤルならではの実直さが表れたディテールです。
ポケットはバッグに直接縫い付けているため、このように表側にもステッチが見えています。作りのシンプルさゆえ生まれたデザインですが、結果的に見た目のよきアクセントとしても機能。目立つステッチのため、少しでも乱れるとバッグ全体の仕上がりが台無しになってしまいますが、これだけ堂々とステッチを出しているあたりにグレンロイヤルの自信が表れています。
ブライドルレザーといえば経年変化の美しさが最大の魅力といえますが、ビッグトートバッグはそのサイズ感ゆえ、エイジングの味わいが断然引き立ちます。裏地のない一枚仕立ては素材の表情を最大限に活かせるメリットもあり、しばらく使い込むと新品とは大きく違う佇まいに。写真は新品と経年変化後を比較したものですが、エイジングが進むとより深みのある光沢が生まれるとともに、全体がくったりと柔らかくなり、上質感を保ったまま程よく力の抜けた印象に育っていきます。ブライドルレザーは耐久性にも非常に優れているため、10年、20年と愛用していけるのも大きな魅力です。
ビッグトートバッグよりも小さく、やや縦長のシェイプにした「2ハンドルトートバッグ」も人気の一品。ブライドルレザーの一枚仕立てであるのは同様ですが、こちらはハンドルの繋ぎ目に金具を使ったり、ポケットなしの1室構造になっていたりと、細部の作りも異なっています。サイズが小さいぶんドレッシーな装いとの相性がよく、タイドアップスタイルに合わせるトートをお探しならこちらもおすすめです。
グレンロイヤルの新定番といえるほど人気を高めているブライドルレザーのトートバッグ。単なるトレンドアイテムではなく、長年付き合っていける普遍性の備えているため、手に入れて後悔することはないはず。バッグ新調を計画されている方は、是非ご検討ください。