GLENROYAL of Scotland

紳士の国といわれているイギリスではさまざまなマナーやしきたりがあります。また、皮肉や風刺を絡めたユーモアを得意とするなど、長い歴史の中で培われてきた建前のようなものがとても大切にされています。しかし、イギリス人が合理的ではないかというとそうでもありません。かつて産業革命を起こした国ですから、合理的でなければ最小のコストで最大の利益を得るような改革は進まなかったはずです。
イギリス人は雨が降っても傘をささないといわれています。これは雨が降ったりやんだりすることが多く、それに合わせて傘をさしたり閉じたりするよりも、レインコートやウォータープルーフのフード付きジャケットを着た方が手間にならないからです。そんな合理的な考えが根付いているため、オーブンで焼くだけで食べられる冷凍食品はとてもたくさんの種類が売られています。

そんな考えはファッション小物であるレザーアイテムにも反映されています。例えば、こちらのスモールウォレット。何の変哲もない二つ折り財布に見えますが、一般的なものと違って小銭入れが外に付いています。さらに小銭入れのフラップの裏には3つのカード入れを装備。つまり、中面を開くことなく、ワンアクションで硬貨やカードを取り出すことができるという合理的なデザインになっているのです。小銭入れは大型なので、折り畳んだ紙幣を入れておくのもおすすめ。お金を支払う行為はスマートに済ませたい。合理的というよりも美しい所作にこだわっているのかもしれません。